12月は交通事故が多い時期ですので、いつも以上に安全運転を心がけましょう
12月といえば師走を思い浮かべる方が多く、実際に忙しい日々を過ごされる方も多いかと思います。そんな12月ですが、実は1年の中で交通事故が最も多く発生している月でもあります。そこで今回は、12月に交通事故が増えてしまう原因と運転する際に気を付けた方がよいポイントを解説していきます。
事故を誘発すると考えられる要因
12月に交通事故が増えてしまう理由としては、様々な要因が考えられます。
・12月は車が多い時期
12月は年末の挨拶回りのビジネスマンやお歳暮を配る宅配業者、忘年会にクリスマスパーティーなど人が動くことが多い時期です。そこに師走と呼ばれるほどの「忙しい」という感覚が相まって心の余裕がなくなってしまうことで、車線を譲ろうという気が起きなくなってしまうことがあります。そういった、「忙しい」といった気持ちと人出が多いということが事故を誘発してしまう要因かもしれません。
・薄暮時間帯の視界不良
内閣府が発表している交通安全白書を見ると、交通事故は薄暮時間帯である17時から19時の間に多く発生していることが分かります。また、薄暮時間帯の交通事故発生件数を月別で見てみると、10月から12にかけて増加していることが分かり、12月が1年で最も多くなります。秋から冬にかけては日没が早くなるため、視界が悪くなる時間が長くなることが一因として考えられます。
・路面凍結や積雪
地域によっては、「12月だと、まだ路面は凍結しないよ」という方もいらっしゃるかもしれません。都心部でも冬の早朝などは凍結しやすい道路が存在します。それは、橋の上です。橋は、そもそも河川の上にあることが多いですが、河川は冷たい風が吹き抜けやすい場所であり、橋は空中に浮いているので地熱で保温することが出来ません。よって、非常に凍りやすい場所でもあるので、橋の手前の道路までは、凍結していなくても橋の上になった途端に凍結していたなんてこともあり得ます。また、地域によっては、時期の早い積雪もありますので、早めのスタッドレスタイヤへの交換をすることも大切です。
・飲酒運転
少し古いデータではありますが、警視庁が発表している飲酒運転による月別交通事故発生件数(平成22年~26年)を見ると12月が2311件と最多となっています。次いで多いのが10、11、3月となっており、忘年会やクリスマスなどの行事によって飲酒機会が増加することに関係があると考えられます。
12月の運転で注意するポイント
12月に発生する交通事故には、車や人出が多い、薄暮時間帯の視界不良、路面凍結や積雪、飲酒運転など様々な要因が考えられます。これらのことを踏まえて以下のポイントに注意しましょう。
・危険が多いと認識し、余裕を持った行動、運転をする
12月は運転において悪条件がそろう時期であると意識することで、いつも以上に安全運転を心掛けることが出来ます。また、何かと忙しいと感じるときほど余裕を持った行動を心掛けましょう。
・ヘッドライトを早めに点灯する
日没時間も早くなっており、暗くなり出してから暗くなるまでの時間も非常に早い時期ですので、少しでも暗いなと思ったらヘッドライトを点灯するように心掛けましょう。点灯することで視界が良好になるだけでなく、自転車や歩行者などに自車の存在を気づいてもらいやすくなります。また、対向車や先行車がいない場合には、ハイビームを活用すると遠くにいる自転車や歩行者を早く発見できるので事故防止にもなります。
・路面凍結の恐れがある場合にはスピードを落とす
路面凍結時や路面が濡れている時には、制動距離が長くなってしまうことで、追突事故が発生しやすくなるので、注意しましょう。
・降雪時にノーマルタイヤで運転しない
薄っすらと積もる程度の雪の場合には、意外と油断してノーマルタイヤで運転してしまうことがあります。少しでも雪が降ったらノーマルタイヤでの運転は控えましょう。
・お酒を飲んだら運転しない、ドライバーに飲ませない
当たり前の話ですが、お酒を飲んだら絶対に運転してはいけません。お酒を飲んだら、運転代行サービスを利用しましょう。
交通事故の多い12月をいつも以上に安全運転を心がけましょう